岩手県内の中小企業では、情報システム部門が組織として機能しているケースは少なく、実際には総務や経理を担当する社員がITベンダーとの窓口やパソコン管理を兼務している、いわゆる「ひとり情シス」状態がほぼ当たり前になっています。DXやAI活用の担当者を置く動きも増えていますが、その多くも本来の業務との兼務であることに変わりはありません。
こうした状況が生まれる背景には、ITが依然として「コスト」として扱われがちな事情があります。使いやすく安価なクラウドサービスが普及したことで、専任のIT担当者を置く必然性が薄れ、IT担当者という役割そのものが不安定なものになっていきました。
問題は、新しいシステム導入やDX推進の検討が、ひとり情シスの個人的な頑張りに委ねられてしまう点にあります。会社全体の業務や経営方針を十分に把握できないまま検討を進めるため、結果としてベンダーの提案をそのまま受け入れる形になりやすく、「できるだけ安く」という要望が重なることで、システムを導入すること自体が目的化してしまいます。その結果、使いにくいシステムが社内に展開され、「高い買い物だったのに効果がない」という評価につながりやすいのです。
これはひとり情シス担当者個人の問題ではなく、業務を見える化し、やり方を標準化したうえでシステム化するという、社内の進め方・仕組みが整っていないことに起因します。この一連のプロセスを担当者一人だけで担うのは現実的に難しく、経営者とITベンダーの間を取り持つIT導入アドバイザーのような外部の力を借りることも、有効な選択肢のひとつです。
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